わたるの日記

教育(学び、小中学校、特別支援など)について

やなせたかし2

<教訓1>

いつ芽が出るかわからいってこと。やなせたかしアンパンマンで有名。彼がそれを描き始めたのは53歳になってから。それまでは世間にほとんど知られていなかった。その年から日本人なら誰もが知る存在となった。続けていたら何かのきっかけで芽が出るかもしれないと信じてみよう。

<教訓2>

「何のために生きるのか?」その問いを持ち続けよう。いつかわかる日がくるから。やなせたかしも青年時代同じ問いを持っていた。彼は青年時代戦争に行き飢えの中厳しい日々を過ごした。同時に両親と離れる中ずっと支え合ってきた弟が戦争で亡くなってしまった。そのため「何のために生きるのか?正義って何なのか?」っていうことを深く考えるようになる。答えに思い悩む中、ふとした時にその答えが見つかる。ふってきたように自分の中に表れる。それは何か絶対的な答えではなくて、自分が深く腑に落ちるその人だけのもの。彼の場合は、貧しい兄弟が食べ物をわけあっているところを見て、「本当の正義とは困っている人に食べ物をわけあたえること」だと気づいた。そして彼はそのことが自分の中の軸となり人生を歩むことになる。その考えを作品として表現したのが「アンパンマン」だ。アンパンマンは困っている人がいたら真っ先にかけつける。そして自分の顔を犠牲にしてでも、食べものを分け与えてその人を元気にしてあげる。これはやなせたかしさんの理想のヒーロー像なのだ。ある問いを持ち、自分なりの納得いく答えを見つけ、それを表現するために生きる。そんな生き方かっこよくないか。

<教訓3>

絵本を書く人は何が喜びなんだろう。その喜びの一つ。アンパンマンを書き続けている中で、保育園や幼稚園の先生から「子どもたち、みんなアンパンマン大好きですよ」と言われる。自分が作ったものでみんなが喜んでくれる。これはうれしいだろうな。東日本大震災で被災した人たちが「アンパンマンマーチ」を歌って励まし合っている。その光景を見たとき何を思うだろうか?自分はこの作品を通して人々に愛と勇気を与えたい。そのような思いで書き続けた人が、その光景を見た時には、自分の思いどおりのことが現実に起きていると、深い喜びを感じるのではないだろうか。でもこのことって本を全国に出版する作家にならなくても実現できるよね。例えば先生であれば、自分の担任している子どもたちに小冊子を渡す。例えば、父親母親であれば、自分の子どもに小冊子を渡す。規模に大きい小さいはあっても、同じような思いをもち、同じような光景を見て、同じような気持ちは持つことができるのではないか。そんなことを考えました。